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次の日もそのまた次の日も同じようにスカートの中を覗く男子たち。
本当、飽きもせず、毎日ご苦労様なこった。
職員室に向かう際、階段を登っているときにまた男子が階段下からスカートの中を覗き込んでいた。
菫はスカートの中を見られないように可愛らしく押さえながら階段を登っていたが、私は全く気にせず登った。
ええ、お待ちかねの男子の会話がこちら。
「あー、今日は永井見えねえわ。この間は花柄で可愛かったけどなー。お前平沢のパンツ見えた?」
「あ?・・・んー、まだ見えねえな。」
「あ!見えた!・・・おい、また黒かよー・・・。あいつ黒しか持ってないんじゃね?」
と言う会話が聞こえた。
しかし、いつもならそのまま聞き流して移動するのだが、今回の私は珍しく男子に口を開いた。
「ねえ。」
「え?」
「やべ、見たの怒られるぞ!」
「あんたらさ、私のパンツ黒って言った?」
「あー、うん。黒って言った。」
「馬鹿!お前何正直に答えてんだよ!」
「だって、聞かれたから仕方ねえやろ!」
「あのさぁ、」
「「はい!!」」
ピラッ
「私のパンツは紫じゃあああ!!」
「ちょ、奏!!!」
紫のパンツを履いていたのに黒と間違えられたところに腹を立て、階段下にいた男子二人に自分のスカートを捲って紫のパンツを見せた私。
その姿を見た菫は焦って止めたが、時既に遅し。
私は男子二人に紫のパンツを見せ、そのパンツを見た男子二人は目が点になっていた。・・・と言うより固まっていた。
「わかった?そもそも、階段下からスカートの中身覗くのこと自体おかしいけど毎回覗くんやったら、色は間違えんなよな?」
「あ、はい。わかりました。」
「奏!あんた何言ってんの!?」
「ん?満足したから、職員室行こう。」
と、満足した私は菫と職員室に行き、移動教室の資料を持って行けと言うパシリ業務をさせられたのである。
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