(三)

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 ジョージが短く言った。すると、すかさず女性の声が無線に飛び込んできた。 「こちらナオミ・サトー。それならばすぐに回避スクリプトを実施しましょう」 「ナオミ、久しぶり。元気だったか」 「ジョージ、久しぶり。あなたが船長なら私の出番はないと思っていたわ」 「まあ、本当なら緊急対策チームの世話にはなりたくなかったけどな」 「同感ね。でも何をやるにもトラブルはつきものよ。この後、こちらの無線交信は私が引き継ぐわ」 「了解。頼む。こちらも事故なんてまっぴらゴメンだからな」 (続く)
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