寝ずの番

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 今度は対面座位がいい。そんなことを言うので、翔太は胡坐をかいた自分の上に忍を抱きかかえた。なんとか足を拡げて座らせると、忍の腰が擦りつけるように揺らめく。そうして翔太の陰茎を見つけると、挿入しようと腰を落とした。しかし滑って上手くいかない。 「あっ、はいらない……」  焦ったように言うので、翔太は手伝ってやった。するとさっきとは違う所に当たるのか、また違った反応をする。翔太の首にしがみつき、自ら腰を揺らすのは視覚的にもだいぶ興奮を誘った。 「君は覚えてないだろうけど、昔よくこうやって繋がったんだよ。首引き恋慕って知らない?」 「いや、知らない」 「こうやって向かい合ってさ、一本の縄を互いの首に巻きつけて。気持ちよくってのけ反ると首が締まってイイの」  そう言って、翔太の首を絞めるふりをする。それと同じように、翔太も忍の首を絞めるふりをした。 「忍は締めてほしいのか?」 「君なら、いいかもね」 「今の俺はそんな趣味はない」 「残念」  忍は肩を竦めると、また腰を動かし始めた。しかし足が不自由なためか、どうもその動きはぎこちない。翔太は忍の尻を掴むと、陰茎が抜けるぎりぎりまで持ち上げた。そうして一気に力を抜く。すると重力に従った忍の身体は一番深い所まで翔太の陰茎を飲み込んでいた。 「はぁぁんっ!」  突然の強い快感に忍の背がしなる。そうなるともはや翔太は手を止められず、忍の身体を揺らし始めた。背中を支えてやると、目の前には慎ましく主張する乳首が見える。それを軽く食むと、またもや素直な忍が顔をのぞかせていた。 「ちくび……、きもちいいのっ……」 「ナカがすごい締まったぞ」 「だって……、はぁ、あぁあぁぁんっ、だめぇっ!」  駄目だと言われたって、忍が翔太の顔を離さないのだから仕方がない。翔太は見えないところでニヤリと笑った。
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