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大学の構内を歩きながら彼女と話した。
「昨日は社会学しちゃったよ」
彼女はそんな話をして笑った。
「どうしたの?」
彼はたずねた。
「秘密なの」
彼女は笑顔でそう話した。
「秘密じゃ、オレの秘密も教えない」
彼はふざけた。
「あ、ずるいな」
彼女はそんなことを話して怒った顔をした。そして彼の顔を見て笑った。
「でも、どうもありがとう」
彼は彼女に礼を言った。
「良いの、良いの、気にしないで」
彼女は彼の横を歩いた。
彼は彼女の顔を見てキスしたいと思った。何だろう。この気持ちは。でも出来なかった。
普通以下の大学生は、恋人に本当にキスを出来る訳はなかった。
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