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「貞夫」
彼の名前をマレーシアに呼ばれた。
日本人なのにマレーシアと呼ばれていた。彼はマレーシア料理を作るのが得意なのだ。
気が付くとマレーシアは目の前を歩いていた。
「どうした?」
「何か、恋の話をしていたようだけど」
「まあそうだけど」
「そうか」
「紹介するよ、このガタイが良いのはうちの大学ではない、ラグビー部の高校の頃の同級生の三浦。こちらは普通の松本」
貞夫はマレーシアに高校生時代の同級生を紹介した。
「こちらマレーシア、同じ大学の同期だ。本名は何だったかな?」
「良いよ、本名は」
「貞夫がお世話になっています」三浦はあいさつした。
「東子に恋したのか?」
マレ-シアはたずねてきた。
「秘密だ」貞夫はそう語った。
「秘密か?」
「うん」
「なら黙っとく」マレーシアはそう言うと貞夫たちから離れて行った。
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