Vote5田中鈴菜

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中毒になっている遼太とのセックス。 危険だと分かっていても、暫くすると欲しくなる。 蛇の様に狡猾に私を絡めとる。 年下の若々しい肌が、更に私を煽る。 堪らない。 そんな事を考えながら飲んだビールの生ぬるさ、後味の気持ち悪さも気にならなかった。 明日、谷田を誘惑する。 ノってくるだろうか?遼太に仕込まれた身体、手管を駆使してやってみよう。 比べてみたい。どちらが良い男か。 望の父親候補じゃない、男として私を気持ち良くしてくれる相手として。 谷田は、どんなセックスをするのだろう? 彼のアレが私の中にめり込む瞬間を想像し、身震いした。 私の浅ましさ。 そんなのは、別れた旦那と付き合った時から分かってた。 浩二の両親が弁護士だと知っていたから。 法曹界を目指す以上、何かの役に立つから。 彼が他の女性を孕まし離婚を提案された席で、即座に多額の慰謝料を伝えた時も。 そして今、二人の男と罪悪感なく寝ようとしている。 久しぶりに見る月。 郷里の冴えた夜空に浮かぶ月や星が、私の愚かな心持ちを暴き立てる。 急に恥ずかしくなった。 月から逃げるように縁側を去った。 (下・完)
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