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最後の五分間
「五分もあれば……まあ、食べきれるだろう」
地球を滅ぼす『決定的な終わり』の到達まで、あと五分。
俺は、最後の夕餉とばかりにとっておきのカップ麺を食べることにした。
お湯を入れて三分。残りの二分で完食を目指す。なあに、熱い物の早食いは得意なんだ、問題ない。
――そして、長い長い三分が経過した。
お湯を注ぐのにも数十秒費やしてしまった。ぼやぼやしている時間はない。
とっとと蓋を外そうと手を伸ばした時、俺は自分が取り返しのつかない間違いを犯していたことに気付いた。
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