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あと5分待って!
リビングでくつろぎながら、家族みんなで、クイズ番組を観ていた。
解答者が正解する度に、父は、プッ♪ と、屁をかます。
父なりに、盛り上げようと、ふざけているのだろうけど、大迷惑だ!
「もう~ッ! お父さんッ! 屁ぇ~ばっか、止めてよねッ! 臭いッ!」
ー プッ! ー
「屁で返事しないでよ、もう~ッ!」
娘の私を、プリプリ怒らせるのがお気に入りらしい。
ー プップップッ♪ ー
「屁で笑うなよッ! バカ親父ッ!」
「屁ぇ~したぐらいで、『バカ親父』は、ねぇ~だろうよ~♪」
弟も、呆れぎみだ。
ー プリプリッ! プリプリッ!ー
「プリプリッ! プリプリッ! 屁で怒るなよッ! 子供じゃねぇんだからさ~ッ! 親父~ッ!」
ー プリ~~~…… ー
父は、プリ~ッと横向いて、完全にスネてしまったッ!
ー ……プリ~~~…… ー
「ちょっと、そのプリ~ッと、スネてる長い屁、途切れずに、いつまで続くのよッ!」
母の怒りも、爆発寸前だッ!
「あと5分待って!」
「……って、待てるか~ッ!」
娘のツッコミ、どこ吹く風と……、
ー プリ~~~……(1分経過)……ィ~~~(2分経過)……ィ~~~(3分経過)……ィ~~~(4分経過)……ィ~~~(5分経過)、プリッ! ー
「ほんまに、5分も屁ぇ~すなよ~ッ! このバカ親父ッ!」
ほんと呆れた持久力ッ!
「これにて、本日のぉ~~~、打ち止め~~~ッッッ♪」
ー ♪カタンッ! カタンッ、カタンッ、カタンッ、カタンッ、カタンッ……、カタンッ! ー
「拍子木みたいに、かまぼこ板でリビングの床を叩かないのッ! この屁こき虫ッ!」
リビングの空気が、黄色く感じた……。
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