作品の成り立ちと思想

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作品の成り立ちと思想

 このオメガバースの最大の特徴は世界観。  βたちがブちぎれて、αたちから独立したその後の話という物語です。  現在、βの独立国編を書いていますが、αの統治国家編へと続きます。  独立国編では、α狩りという独立記念日があります。  本編の特殊設定が奇跡の子。  いつも思っているのが、αが描かれている物語ではΩを蔑んでいるのがα。その中で一風変わった(例えば対等に扱ってくれたり等)とくっつくのが主流なのですが、ちょっと設定が弱いというか特別感が足りないなと感じていました。  なのでαが嫌いな俺としては何故好きになれるのかが、どうしても納得いかない。  そこで、じゃあどうしたら自分は納得できたのだろうか? と考え、はなから特別な奴つくったら良くね? という結論に到りました。  この物語では、独立国家においての頂点はΩ。  彼らを守るのがβの使命。仮に自分の人生をめちゃくちゃにされても、αから必死に守るのがβの役割です。  なので、αに関しての扱いがとてつもなく鬼です。  通常のオメガバースというと、Ωがフェロモンまき散らしαの餌食にという場面もありますが、真逆となっています。本作のαは頭脳、容姿ともに優れているが、Ωの発情期にしか繁殖できない為、それ以外の時は不能という設定です。そのためαは通常性行為とは無縁で、快楽というものを知らない。  身内のΩに酷いことをされたり、無理やり番にされたりと恨みを抱いたβがわんさかいるこの国では、αは子羊。独立記念日には通称【α狩り】という行為によって捕獲され、恨みを晴らす道具として性奴隷にされたり、殺害されたりするという行事があります。   もう一つの特徴は、通常時と発情期でタチとネコが入れ替わるという事。  BLらしさとは、誰がタチでネコかは読まなきゃわからないところにもあると思います。  そして同性同士の恋愛はリバが出来る(あるかどうかではなく)のが対等恋愛の条件であり、面白さかなと考えているので、こんなトチ狂った世界観にたどり着きました。  バースの世界観が完全に覆ったこの物語。 『果たして、バース好きにとって面白いのだろうか?』 と、思いつつ書いています。  こんな変わった物語をお読みいただき、心から感謝しています。  パンセクシャルでアセクシャルの者にしか書けない物語であればいいなと思っています。 (その方が飽きないだろうし)  この場を借りて御礼申しあげます。  ありがとうございます。
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