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とりあえず、寝癖で跳ねた頭のまま顔だけは洗った誠司とテーブルを挟んで座った。
「「いただきます」」
二人で手を合わせて笑い合う。
「瀬奈…俺確かにバカかもしれんけど…これは落ち込むよ?」
「嫌なら早く起きて」
自分のオムレツを食べながら冷たく言い放った。
「本当にあの『あと5分』って何とかならない?」
「俺だって何とかするつもりなんだよ?5分で本当に起きるつもりなんだって…」
マグカップを持って居心地悪そうに誠司が視線を反らす。
「起きたことないじゃん」
「だから、ごめんって言ってる」
絶対明日もそうだ。って思うけど、朝からこれ以上言ってケンカになるのは面倒だからテレビをつけた。
「今日洗濯物よく乾きそうだな」
ちょうど天気予報が始まって誠司がトーストをくわえながら呟く。
「俺、今日遅くなるから取り込めんと思うけど」
今日も…でしょ。
まぁ、そうだろうと思ってたからいいけど。
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