君待ちアステリズム

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三人で覗き込んだ封筒には、確かに遠野郵便局と印字された消印が押されていた。 日付は8月1日。間違いなく今月のものだ。 ただ…… 「遠野郵便局は分かっても、肝心な住所が分からんしなあ。探しようがないやろ……」 肩を竦める鍵本の背後には、近所の国立天文台での流星群観測会を告知するポスターが貼られていた。 「待て……待て、待て! あるだろ! 流星群だよ! 翔は絶対流星群を見る。それも必ず観測に適した場所で!」 「それって……」 「どこや?」 俺と沙織は顔を見合わせて頷いた。 「「天文台!!」」
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