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「ねぇ、彩夏」
「ん? なあに?」
曲に聞き入っていた彩夏が、こちらを見やる。瞳が潤んでいるのは涙のせいだろう。
その瞳をまっすぐに見て、僕は飾らない言葉で彼女に想いを伝えた。
「僕と結婚してくれ」
彩夏の目が驚きに見開かれる。
付き合っているような、いないような。そんな腐れ縁の関係に終止符を打つ決定的な言葉を、彼女は果たしてどう受け止めたのか?
最後の曲が流れる中、しばしの沈黙の後に、彼女が小さく口を開く。
――そして、比企谷FM最後の放送は伝説となった。
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