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「自分の我儘は聞いて貰えるまで粘って、そのせいで寝坊しても気遣うどころか、謝っているのに聞こうともしない。おまけにたったの5分で隣町まで来い?5分しか待たないから、着いてもその頃俺は居ないけど?ってほんと何様なんだよ!
夏の海にサンドイッチ持って行くなんて危ないから、食中毒の危険も説明したのに『大丈夫!』って言い張るから、私が材料吟味して、サンドイッチなのに生野菜もマヨネーズも使えなくて、保冷剤と保冷バッグも用意して、その間あなたはスヤスヤ寝てたんだよね!!」
怒鳴り散らして声が枯れそうなんだけど、怒りが収まらないのよね。
なのに莫迦は螺子穴にミシンオイルを注入中。
『何も本当に5分で来られるなんて思ってないよ。一刻も早く来ようって、急いで駆けつける態度が欲しかっただけじゃないか。
なのに文句ばっかり言いやがって、貴重な後5分間で何してたんだよ。
折角5分の時間をやったのに無駄にしやがって、もう知らねーぞ。』
脳内劇場、スタンディングオベーションによるアンコール上映決定。
「本当とっても貴重で有意義な5分だったわ。
お前がどんな男か見極めて、別れる決断をするには充分な5分だった。
じゃあ、明日から学内で顔を合わせても、もう2度と近寄らないし声掛けないって事でいいよね。さようなら♥」
何も言う時間を取らせずに通話ボタンを切りスマホを枕元に放った。
マナーモードにしてもう一眠りしよう♪
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