25人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
山奥に入り、電波が届かなくなったところで、例の白い鳥居が見えてきた。本当にあったんだ、と胸を撫で下ろす。
こんなとこ、さっさと祈って撤退しよう。
手を合わせ、夜空を仰ぐ。無数の星々が、人混みのなかでは見ることの出来ない輝きを放っていた。綺麗だな、案外。たまに観測しに来るのも良かったりして。
そのうちの一つが流れたところで、静かに目を瞑る。
「清廉潔白、清廉潔白、清廉けっぱ――」
『私利私欲の塊ですね』
最初のコメントを投稿しよう!