序章

2/10
前へ
/26ページ
次へ
え...妖精?嘘でしょ...? まさか、こんな世界にいるわけない。に。妖精が。 「あー、信じてないな!この疑心暗鬼!」 初対面なのにひどい言われようである。 ムッとした時乃は言い返した。 「何か出来るの?妖精何でしょう?何か能力があるんじゃないの?」 私の反論にフィリフェは勝ち誇ったような顔をする。 「ふふん、私は『5分』を操る妖精なの」 は...? 拍子抜けな能力に時乃はポカンとしてしまう。 いや、5分を操る何て...想像出来ないのだけれど。 フィリフェは得意げに私の周りを飛んでいる。たまに体をつついてきたりして少し腹がたった。 「どういうこと?5分を操るって?」 正直、フィリフェに何か言われるのは不服だったが、どうしても気になるので聞いてみることにした。 「それはね...?」 フィリフェはじーっと私の顔を覗き込む。 言うのを勿体ぶっているようだった。 「あなたの家でお披露目してあげる☆」 ...はい? 何なのこの妖精。ここで教えてくれればいいじゃない。 そんな私の気持ちを知ってか知らずか、フィリフェは小さな拳を上に突き出す。 「さっさとGoGo!」
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加