6人が本棚に入れています
本棚に追加
え...妖精?嘘でしょ...?
まさか、こんな世界にいるわけない。理不尽なこの世界に。勝ち組みたいな妖精が。
「あー、信じてないな!この疑心暗鬼!」
初対面なのにひどい言われようである。
ムッとした時乃は言い返した。
「何か出来るの?妖精何でしょう?何か能力があるんじゃないの?」
私の反論にフィリフェは勝ち誇ったような顔をする。
「ふふん、私は『5分』を操る妖精なの」
は...?
拍子抜けな能力に時乃はポカンとしてしまう。
いや、5分を操る何て...想像出来ないのだけれど。
フィリフェは得意げに私の周りを飛んでいる。たまに体をつついてきたりして少し腹がたった。
「どういうこと?5分を操るって?」
正直、フィリフェに何か言われるのは不服だったが、どうしても気になるので聞いてみることにした。
「それはね...?」
フィリフェはじーっと私の顔を覗き込む。
言うのを勿体ぶっているようだった。
「あなたの家でお披露目してあげる☆」
...はい?
何なのこの妖精。ここで教えてくれればいいじゃない。
そんな私の気持ちを知ってか知らずか、フィリフェは小さな拳を上に突き出す。
「さっさとGoGo!」
最初のコメントを投稿しよう!