作戦タイム

1/2
7人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ

作戦タイム

 開会行事が終わると部屋に案内された。スマホなどの通信機器は回収され、ここからは自分たちだけが頼りだ。  まず、明日からの装備品を決める必要があった。  水と塩と米と寝袋、そして地図は全グループに提供される。各自持ち込めるのは、リュックと着替えのみだ。  それ以外に装備できるものを3つだけ選ばなければならなかった。 「装備注文用紙」と書かれた紙が部屋にあって、三十分後までにロビーの箱に入れなければ装備品はもらえない。  この装備品選びに明日からの三日間がかかっている気がした。 「ねえねえ、No.11さん」 No.7が人懐っこく言う。 「あのさ、ニックネーム決めない? ナンバーじゃ呼びにくいしさ」 早く装備品を選びたいのに……と思ったが、まあ、それも確かだ。 「いいけど、どうする?」 俺が言うと、 「ええとね、No.11さんはリーダーだから、リーダーね!」 No.7が勝手に決め始めた。 「No.20さんは物知りで博士みたいだから、博士!」 No.20の方を見ると、静かに頷いた。 「僕はNo.7、ラッキーセブンだから、ラッキーで!」 全くアンラッキーだよ。 俺はそう思いながらも、そのニックネームを受け入れた。 「じゃ、装備品を決めよう」 僕が言うと、三人で用紙を覗き込んだ。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!