7人が本棚に入れています
本棚に追加
作戦タイム
開会行事が終わると部屋に案内された。スマホなどの通信機器は回収され、ここからは自分たちだけが頼りだ。
まず、明日からの装備品を決める必要があった。
水と塩と米と寝袋、そして地図は全グループに提供される。各自持ち込めるのは、リュックと着替えのみだ。
それ以外に装備できるものを3つだけ選ばなければならなかった。
「装備注文用紙」と書かれた紙が部屋にあって、三十分後までにロビーの箱に入れなければ装備品はもらえない。
この装備品選びに明日からの三日間がかかっている気がした。
「ねえねえ、No.11さん」
No.7が人懐っこく言う。
「あのさ、ニックネーム決めない? ナンバーじゃ呼びにくいしさ」
早く装備品を選びたいのに……と思ったが、まあ、それも確かだ。
「いいけど、どうする?」
俺が言うと、
「ええとね、No.11さんはリーダーだから、リーダーね!」
No.7が勝手に決め始めた。
「No.20さんは物知りで博士みたいだから、博士!」
No.20の方を見ると、静かに頷いた。
「僕はNo.7、ラッキーセブンだから、ラッキーで!」
全くアンラッキーだよ。
俺はそう思いながらも、そのニックネームを受け入れた。
「じゃ、装備品を決めよう」
僕が言うと、三人で用紙を覗き込んだ。
最初のコメントを投稿しよう!