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世界の終わり、彼の始まり
"偉大なる我らが魔王様が、勇者の手により死んだ"と知った時、俺の絶望を、どう表現すれば良いのだろうか。
いない。いない。魔王様がいない。あの時、命令を無視してでも、あのお方の傍にいるべきだったのだと、激しく後悔した。
だが、後悔したところで、戻ってきやしないということも、嫌というほど理解できた。
魔王様。
俺が生きた日々で、一生を捧げることを誓い、全てを賭して守ると決意できた存在は、貴方様たった一つだけです。
私は━━、
いや、俺は━━、
これから先、何を守って無様に生きていけば良いのですか?
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