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夏目さんとは対照的に感動したように私に視線を向ける設計の事務の女性。
「まぁまぁ、お祝いの席なんだし、今日はやめようよー。ね？ 楽しくいこう」
杉下さんが苦笑いで言った。
「だいたい、今井さんがきちんと教えてあげないのがいけないんですよ。こんな考え方でこんな態度取ってたら、今後彼女が苦労しますよ？ 彼女のためにも言ってあげるべきです」
なんとなく他の感情も混ざっていることは自覚しているけど、隣に座る今井さんを見て言う。
「指導責任者は俺じゃないから。杉下に言って？ 琴音ちゃんは本当に優しいね。なっちゃんの心配までしてくれるんだ」
クスッと笑いビールを飲む。
（あー、絶対わかってる。私が嫉妬してるって。くやしい）
「心配なんてしてもらわなくても結構です。それに、コピー取るのも、電話の取り次ぎも、一般事務の仕事ですよね？ 私は仕事の性質上の話だって言いましたけど」
「ちょっとどうしたの？ なっちゃん、ずいぶん八重田さんにつっかかるじゃん。マジで今井が怒りそうだからその辺でやめときな」
尚も不満そうに反論してくる夏目さんを杉下さんが止める。
「今井のこと好きだからやきもち妬いてるんじゃない？ 八重田さんに取られちゃって」
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