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朝一で配属先の扉を開け、彩織 生世は勢い良く頭を90度に下げる。
「今日からこちらへ配属になった彩織ですっ。よろしくお願いしますっ。」
注ぎ込む太陽の光が下げられた頭の柔らかい猫毛を、元々の濃い栗毛から明るい茶色に変えた。
挨拶は好印象の基本事項だと退屈の代名詞である新人研修で習っており、学習した事は殆どその日に忘却の彼方へ投げ捨てていたが、これだけは自然と行動に現わせる。
何故なら彼が配属されたのは、ここに入った最たる理由である憧れの部隊だったからだ。
この様変わりした世界で常に注目され、政府管轄機関で解決できない問題が、最終的に彼等へ回される。
詳細は一切公表されていない部隊で、T4の名前の由来ですら謎に包まれた存在として世間を密かに騒がせていた。
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