一人の時、聞こえる囁き

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 だけど……、あの報せを受けてからと言うもの、ネットを見るたびにアイツの活躍ぶりが目に付いちまう。  もう目障りで目障りでしょうがない。 ――無視しよう、無視しよう――  と思っても、どうしても気になって読んじまう。  読むたびに実力の差を思い知らされ、劣等感にまみれ、(みじ)めになる。  自分を惨めな気持ちにさせるアイツが、憎くて許せなくなる!  日中はアイツの事なんか考えないように忙しくしてるけど、夜一人で部屋にいると、アイツの事を思い出す。  思い出すたびに悔しくて悔しくて、(はらわた)が煮え繰り返る。  そしたらもう憎くて憎くて、夜ごとアイツを呪う言葉を打つしかなかったんだよな?  一緒にアイツを叩いてくれる同志を一人でも多く集めるために。
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