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和菓子を買いに来てくれる誠実で真面目な恭吾さんを、うちの両親は本当に気に入っていた。
穂乃果の結婚相手に…って。
そんな両親の気持ちも本当に嬉しいし、恭吾さんは素敵な人だし…
いろいろ考えたら、心の中が申し訳なさでいっぱいになった。
『…穂乃果さん。僕は2人の結婚を祝福します…でも…』
そう言って、少し黙ってからゆっくり立ち上がった。
私も思わず立ち上がる。
すぐ目の前には、恭吾さんがいる。
こんなに近くに…
とても優しい香りがする。
『これから先も、僕はずっとあなたを想ってる…大好きだよ…』
その甘い言葉と同時に、私を優しく抱きしめた。
恭吾さんに抱きしめられたまま…
なぜかこの人を突き飛ばしたり…出来なかった。
『お願い、あと少し…少しだけ穂乃果さんの側に居させて…』
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