4319人が本棚に入れています
本棚に追加
私は目を閉じながら、しばらく恭吾さんの温かい体温を感じていた。
『…ごめん…こんなことして。月城さんに叱られるね』
私から離れた恭吾さんは、笑顔だった。
少しホッとした。
『本当に…ごめんなさい。そんな風に言ってもらって、すごく嬉しいですけど…恭吾さんは、いずれは会社のためにトップに立つ人。だから…素敵な奥様を見つけて、その人と幸せになってもらいたいです…』
『…そうだね。ありがとう…いつかそんな日が来れば…いいけど。しばらくは無理そうかな。ああ、もう行かなきゃね。穂乃果さんを早く送らないと月城さんが心配するだろうから』
恭吾さんは眼鏡を少し動かして、きちんと元の位置に戻した。
本当に…
眼鏡が良く似合う人だな…
知的なイケメンさん。
こんな素敵な人に、こんなに大事に想ってもらってたなんて…
最初のコメントを投稿しよう!