恋のゆくえしれず
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私は飢えていた。心にいつの間にか巣くった空洞を埋めてくれるものを求めていた。何かで
一時
(
いっとき
)
は満ち足りたような気分になることはできる。しかし、すぐにまたあの隙間風が心の中に訪れるのだ。そして、そんな時決まって〈ザマーミロ、ザマーミロ〉というあの声も聴こえてくるのだった。 私は短くなった煙草を、ネオン・サインを逆さまに写し出している真っ黒の水溜まりの中へ投げ捨てた。遊びほうけた今日一日がジュッと音を立てて消えた。
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