恋のゆくえしれず
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私は自分の中の愛情や思いやりあるいは潤いや安らぎといった善い心を決定的に失っていた。それらは全部まとめてレイ子に捧げ、預けたのだ。そしてレイ子はそのまま私の前から消えてしまった。もう涙も涸れ果てたようだ。私はもう二度と泣くことはないのかもしれない。私の心は砂漠なのだ。束の間の雨では満たされない乾ききった砂の曠野なのさ。
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