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暗い部屋のベッドに横たわっていると、窓の外から微かに声が聴こえる。
(なんだ?)私は耳を澄ました。
──ザマーミロ、ザマーミロ。
と、そんな声が聴こえてくる。
──ザマーミロ、ザマーミロ。
そんな声がするはずがない。空耳に決まっている。しかし、その声は確実に、次第に高くなっていった。
──ザマーミロ、ザマーミロ。
街中の人間達が窓の外から一斉に私を嘲り罵ているのだ。
私はそんな幻覚に捕らわれそうになり、布団の中で一人耳を押さえてのたうちまわっていた。
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