12. 作戦会議

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「ショーコさん、美香子ママさんの電話番号、わかりますか」 「わかる。かける?」 「お願いします」 「ちょっと、ママになに言うつもりよ!?」 「タケマロさん、美香子ママさんにも協力をお願いできないか聞きましょう」 「やだよ! これ以上カッコ悪いところ見せたくないもん!」 「タケマロさん」  ハルさんの目が厳しく光る。 「今はそんなこと言ってる場合じゃありません。美香子ママさんの人脈を頼りましょう」 「だって」 「冬馬をこのまま野放しにしていいんですか」 「それは、やだけど……」 「じゃあ、プライドは捨ててください」  ハルさんがわたしに目で促す。慌てて美香子ママに電話をすると、すぐにママが出た。 「代わってください」  ハルさんにスマートフォンを渡す。 「ハルです、すみませんお休みの日にお電話して。実はちょっと伺いたいことがありまして」  ハルさんは、美香子ママにこれまでの状況を、かいつまんで話した。 「はい、はい、そうなんですか!? やっぱり……。はい、睨んだ通りです。それなら話が早いですね。はい」  タケマロは名残惜しそうに、パフェの底に残ったコーンフレークをつついている。わたしはハルさんと美香子ママの会話を、耳を傾けるでもなく聞いていた。  え? え? え、え!?  唖然とした顔のわたしを見て、ハルさんがウィンクをしてみせる。そして美香子ママに「詳細はまた後ほど改めてご連絡いたしますので、手筈をよろしくお願いします」と言って電話を切った。 「ショーコさん、電話ありがとうございました」  返されたスマートフォンを受け取る。ハルさんって、ほんと読めない……。 「ハルさん、本気?」 「もちろん本気です」 「何? なんの話?」 「もっとちゃんと詰めないとですけどね。タケマロさん、冬馬に因果応報、味わわせてやりませんか?」 「なにそれ! やるやるやる!!」  うふ、とハルさんが微笑む。わたしも思わず微笑んだ。これが上手くいったら、二人分の復讐ができるってわけだ。 「やりますよ、XX(ダブルクロス)最高のショータイムです!」
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