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「お待たせしてーーーひぃっ。」
課長より遅れて会議室へ入るとドアを閉められそのまま課長に抱きしめられた。
「箕輪さん。」
「は、はい…」
「箕輪さんの付き合ってる相手は誰?」
えっと…
これはどういう状況?
課長と思いが通じ合って日々過ごしていくうちに多少のスキンシップにも慣れてきてはいる。
けれど…
こんないきなりな感じ…しかも、会社の会議室で!
「か、課長、なりません!」
「ぷはっ。なりませんて…前から思ってたんだけど箕輪さんの言葉のチョイスって誰の影響なの?」
普段と変わらない様子で聞いてくる課長…
でもまだ抱きしめられてるっ!
「えっと、恐らく、父が昔から時代劇が好きで子供の時からよく見ててきっと、その影響ですかねぇ…って、課長!」
つい流されそうになったけれどなんとか課長の腕から逃れることに成功した。
「残念。箕輪さんが後輩とイチャイチャしてるから俺もイチャイチャしてもらおうと思ったのに。」
目の前で全く悪びれる風でもなく平然と言ってのける課長…
こういうところ、ほんと、相変わらずだな。
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