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私が決定的に男の人に対して苦手意識を持つようになったのは高校の時、ある事があってからだ。
それまでの私は特に男の人に対して嫌悪感なんて無かったし普通に接していたと思う。
あの教師に出会うまでは。
英語教師の彼は歳も若く、私の通う高校は女子校だった事もあり学内でも絶対的な人気のある教師だった。
生徒に対しても若さ故なのか彼自身が元々そういう人なのかとてもフレンドリーな接し方をしていて、
彼を恋愛対象として見ていた生徒も沢山いたけど私はそれよりもちょっと年の離れたお兄さん的な存在のように勝手に感じていた。
だからそんな風に接する彼に対して嫌な感じを持つ事は無かったし寧ろ友好的だったと思う。
けれどある日、私は放課後にその教師に頼まれて手伝いをしていた所
突然、抱き寄せられそして無理やり……
キスをされた。
私のファーストキスは英語教師に呆気なく奪われてしまったのだ。
勿論、出せる力の限り抵抗した。
けれどその時に男の人の力の強さを身にしみて感じたと同時に自分の力の無さを痛感した。
それは恐怖となり私の心の奥深くにいつまでもいつまでも残った。
後々、聞いた話で英語教師はそうやって気に入った生徒によく手を出していたそうだ。
大抵の女子生徒は彼のそういった行為に同意の事であり彼と特別な関係になれることを望みそしてそうなれた事を寧ろ喜んでいた。
けれど私は違った。
その事で彼は私に益々興味を持ち、何かと絡むようになった。
卒業するまでの半年間、私はこの事を誰にも告げることも出来ず、地獄の様な学生生活を送る羽目になったのだ。
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