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そんな事をぼんやりと考えている内に少しウトウトしてしまった。
時計を見ると日付が変わる少し前。
私はズルズルとベッドから這い出ると漸くスカートのファスナーに手を掛け着替えることにした。
少しウトウトと眠ったにも関わらず、久しぶりに高校時代に受けたダメージの大きい記憶を思い出したせいか
気分は頗る悪かった。
やはり私は住吉課長が苦手だ。
どうもあの誰に対してもフレンドリーに接してくる様子を見ていると
高校時代の英語教師を思い出し、自然と拒否反応が出てしまう。
勿論、そんな態度を出すなんて社会人として良くないというのは分かっている。
まして、相手は直属の上司だ。
けれど思った以上に私のファーストキスのトラウマは深いようだ。
はぁ…
「一週間の始まりがこんななんてついてないな。」
私は色気も何もなく、そして少し毛玉が出来ている色あせたグレーのスエット上下に着替えると洗面所へと向かった。
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