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「箕輪さん、本当にこんなとこで良かったの?」
「こんなとことは随分な言い草だねぇ。」
課長の言葉に定食屋のおばさんが返しながらお茶を持ってきた。
「あっ、いや、そうじゃなくて…」
「わかってるって。あんたほとんどうちに来てるもんね。それも一人で。なのに最近、こんな可愛い彼女連れてくるようになったからからかっただけだよ。注文決まったかい?」
定食屋のおばさんの言葉に慌てふためく課長ってレアだな。
て言うか、課長、いつも一人で来てるんだ。
彼女とはご飯食べないのかな?
あれ?
彼女いるのにそもそもこんなことしてていいの?
いや、だけど別に本当に付き合うとかって話じゃないし。
リハビリ。
そう、またちゃんと恋が出来るようになるためのリハビリ…
「箕輪さん?」
「えっ、はい?」
「注文決まった?」
いけない、メニュー見たままフリーズしてた。
「はい…この前のと同じがいいです。お魚が美味しかったので。」
「了解。すいません、じゃあ、いつもの二つ。」
課長の言葉に厨房から「はいよ。」とおばさんの威勢のいい声が返ってきた。
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