4人が本棚に入れています
本棚に追加
3
「わたしは笹の妖精」
羽衣を纏った女性は、やわらかな声でそういった。
「ようせい?」
「そう。あの笹山を守っているの。良彦くんのおかげで、大変なことにならなくて済んだわ。本当にありがとう」
「うん。ぼくもよかった」
「お礼に、あなたの願いを3つ叶えてあげる」
「ほんとに?」
「ええ。短冊を3枚あげるわ。この短冊に書いた願いはかならず叶うの。街の七夕祭りの日に、笹に吊るしてね」
「うん、わかった」
良彦は夢だと思っていたが、翌朝枕元には、綺麗な短冊が3枚置いてあった。
最初のコメントを投稿しよう!