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「わたしは笹の妖精」 羽衣を纏った女性は、やわらかな声でそういった。 「ようせい?」 「そう。あの笹山を守っているの。良彦くんのおかげで、大変なことにならなくて済んだわ。本当にありがとう」 「うん。ぼくもよかった」 「お礼に、あなたの願いを3つ叶えてあげる」 「ほんとに?」 「ええ。短冊を3枚あげるわ。この短冊に書いた願いはかならず叶うの。街の七夕祭りの日に、笹に吊るしてね」 「うん、わかった」  良彦は夢だと思っていたが、翌朝枕元には、綺麗な短冊が3枚置いてあった。
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