「ーーー気がつかなかったのか、自分が笑っていた事にも」

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♢ 「……と、……こと、尊、あ、起きましたー?」 穏やかに名前を呼ばれ、目が覚める。 あれから、いつのまにか眠っていたらしい。 「……蛍?」 「はい、俺ですよー」 伏せていた顔を上げると、我が委員会の副委員長がカウンターの前に立っていた。 ひらりと手を振り、仕方なさげに微笑む様子を、覚醒しない頭のままぼんやりと見る。 「気持ちよさそうに寝てたんで、そっとしておいたんですけどー…流石にこの時間なので起こしましたー」 指を指されたのは窓の外。 外はすでに薄暗かった。 俺は、何時間寝てたのか。 蛍が来たことにすら反応しなかった自分に、感覚が鈍ったなと苦笑を零す。
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