「ーーー気がつかなかったのか、自分が笑っていた事にも」

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♢♢♢outside フリルと宝石が散りばめられたドレス。緩く巻いた髪。お化粧もしっかりして。 「うん。今日も可愛いわよ、京子」 私とは正反対の大人っぽいドレスに身を包んだ美しい姉が言う。 それだけで、世界中の誰よりもきっと私は可愛いと思える。 「今日は柊のお家の誕生日パーティーですからね。くれぐれも粗相はしないよう楽しみましょう」 「はい!お姉様」 家族揃って入った会場は、照明も、中にいる方々もみんなキラキラしていて。その中に私も入れることが何より嬉しかった。 「ご招待いただきありがとうございます。お誕生日おめでとうございます」 「こちらこそ、本日は私のためにありがとうございます。魅力的なお嬢様方に祝っていただけて嬉しい限りです」 主催者の方に素敵な褒め言葉を頂いて、お姉様と2人笑い合う。 「この会場内で京子が1番可愛いわ」 「それならお姉様はこの会場内で1番綺麗だわ」
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