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如月学園には数多くの会議室が設けられている。
生徒も予約さえすれば使用可能なため、様々な用途で使用されている。
例えばーーー
「よくきてくれたな」
「いや、絶対来いて先輩が呼び出しましたやろ」
よく晴れたある日曜日。学園内でも1番広い会議室。
普段置かれている机や椅子は外に出され、大きなダイニングテーブルと座り心地の良い椅子へと変えられていた。
テーブルの上にはティースタンドがいくつか置かれ、サンドイッチやスコーンなどが並ぶ。
「俺たちが最後です?……いや、あと1人か」
各々が席につき談笑する中、空席が四つ。
一つは本日のホスト。一つは自分。もう一つは隣の男。
さてあと1人は、と風紀副委員長の柏木 那智は会議室内を見回した。
そうして男子校では数少ない艶やかな長い髪の持ち主がいないことに気づく。
「おはようございます」
彼が1番最後など珍しいと、首を捻ったとき不意に後ろから話しかけられ、反射的に振り返る。
「うぉ!びっくりしたわ……おはようさん、緋扇ちゃん。と、文月くん?」
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