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いつものように遅刻気味で登校してきた朝。
「おはようございます」
「み、尊様っ!」
いつもだったら挨拶を返してくれるクラスメートたちが、なぜかこちらをじっと見てくる。
代表というように、可愛い系の生徒が前に出てきた。
「どうかされました?」
隣の無表情と目を合わせてみるも、相手もよくわからないらしい。
嫌な予感を感じながら、ゆっくりと聞いてみる。
「風見先生が、今から第一準備室に来るようにとのことです!」
「担任が…?」
意を決したように早口で言い切るクラスメイトに、若干圧倒されつつ返事を返す。
「えっと、とりあえず向かえばいいんですよね」
「はいっ!お願いしますううう!」
今にも土下座しそうになっているクラスメイトにドン引きしつつ、なんとか慰め、言われたとおり教室をあとにした。
「尊様……。も、申し訳ございませんんんん………!」
そう言って大泣きしたクラスメイトの言葉を知らずに。
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