「あと、2年」

7/46

1279人が本棚に入れています
本棚に追加
/183ページ
「恭介…、まさか今日の件は全てあなたが仕込みましたね?」 目の前まで歩み寄ってきた男を見上げる。 蓮見(はすみ) 恭介(きょうすけ)。 誰もが整っている、カッコいいと認めるほどの顔立ち。 性格は、一癖も二癖もあるやつだが、合理的で理性的な面もある。 俺の腐れ縁第2号であり、我が学園の生徒会長。 この学園のトップに君臨する男である。 「お前の普段の行いが悪いからだろ」 そう言って、ぽすんとベッドに腰掛けこちらを見下ろされた。 どいつもこいつも背だけは伸びやがって……。 「悪いことなんか、それほどしてないです」 「サボってばかりの奴がよく言うぜ」 ふと、先日のこの男の言葉が呼び戻される。 『お前には新歓のときにでも挨拶してもらうからな』 「あ」
/183ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1279人が本棚に入れています
本棚に追加