「あと、2年」

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しんかん、シンカン、新歓。 そういえば入学式に行かなかったからと、この男がそんなことを言っていたっけ。 面倒くさい、よし逃げよう。 ゆったりと唇の端を持ち上げる。 俺の顔を見て、相手は顔をしかめていたが、もう遅い。 手は座っている男の手の上に。 そのままもう片方の手を肩におき、 「っ!」 力を入れて思い切り、引き寄せた。 案の定俺の真横に倒れこんだ反動で、一瞬動きが止まったことを確認し、素早くベッドを降りる。 「今日は少し体調が悪いみたいですね、寝たほうがよろしいですよ?」 十分ベッドから距離を取り、告げた言葉に盛大な舌打ちが帰ってくるが気にしない。 「では、御機嫌よ「おや?」……」 一歩後ろへ踏み出した瞬間、肩をがっしりと掴まれた。 嫌な汗が落ちる。 「ようやく見つけたよ、尊。僕を走らせるなんていい度胸してるじゃないか」
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