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見上げる先には言葉とは裏腹の爽やかな笑顔が。
「運悪く、恭介の罠にはまりました。………あまりからかわないでくださいませ」
完全に面白がっている男の顔から目をそらしつつ、微笑んでそう答える。
「ふーん…、まあいい。尊、集会までは俺の相手をしろよ?」
俺の答えはお気に召さなかったようだが、見逃してくれるらしい。
そのかわり大層面倒な条件がプラスされたが。
一ノ瀬先輩と反対側。
俺の隣に腰掛け、優雅に足を組む先輩を見やる。
左には王子様、右には爽やかな美青年。
なにこの逆ハーレム。
いや、俺男だけど。
いよいよ逃げられなさそうな雰囲気に、どっと疲れが押し寄せる。
今日は厄日だ。
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