「あと、2年」

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「お前が首輪をつけさせてくれるなら離してもいいよ?」 「ふふっ…さあ、早く行きましょう先輩?皆様待ってらっしゃいますよ」 その顔に浮かぶ本気の色に冷や汗がにじむ。 危ねえ。 いや知ってたけど、この人マジで危ねえ。 そういや見たことあるぞ。 この人のお遊びで、マジで首輪つけてたやついたな。 首輪つけてるのに妙に嬉しそうで、世の中広いなと思った記憶がある。 流石に学校では外してたけど。 「チッ」 早くステージに上がってしまおうと、足を踏み出した時隣から小さな音が。 おいそこ、舌打ち聞こえてますよ。 にこにこと微笑みながらも脳内大混乱の俺は、必死に他の生徒たちと離れないよう歩みを進めた。 それからは、ステージに上がるや否や、式に俺が参加してるとかで叫ばれ、腰に回った手を見つけられ叫ばれ。 入学式に出なかったことがこれほど影響するとは。 大方、棗と同じように、俺が執行部から抜けたという憶測が飛び交ったらしい。 これからは適度にサボろう。
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