「あと、2年」

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そっと横に並ぶ他の面々の顔色を見るも、知っていたかのように平然としている。 ……知らなかったのは俺だけかよ。 恭介が先ほど囁いていた"お前が悪い"の言葉の意味が、この事もさしていたことにようやく気がつく。 今回はまんまと罠にはめられたな。 肩の力をゆるく抜き、目を伏せる。 いくら許容できる範囲とは言っても、対外的に見てオッケーだったら叶えなくてはいけない雰囲気になるはずだ。 見つける奴がどんな性格かわからないだけに、少し憂鬱だ。 しかし、その気分を打破させるような言葉が耳に入る。 「なお、執行部の名前入り宝箱は、該当の役員自ら隠すこととする。ヒントは直接聞くように」 ということは。 見つからない場所に隠してしまえばいいのか。 頭の中で1つの場所を思い描く。 ごく少数のものしか訪れず、あまり知られていない場所。 そういえばしばらく行ってないな。 下見がてら、これが終わったら行ってみるか。 決意新たに、少しだけ背筋を伸ばす。 そこからはこれからの予定を組み立てながら、ただ生徒たちの様子を眺め、式が終わるのを待つのだった。
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