「あと、2年」

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あれから1時間が経過し、宝を探す生徒もだんだんと手当り次第になっていた。 「授業免除券の場所を教えてくださいいいぃぃ!」 「食堂無料券!俺はシェフの気まぐれ激辛3種盛を食べるんだー!」 あちこちから聞こえる叫び声に、必死だなあと感心しつつヒントを答えていく。 ちなみに、激辛3種盛の彼はぜひとも挑戦してほしかったので特別ヒントをあげた。 贔屓ではない。 面白かったで賞である。 そうやってしばらく受け答えを繰り返していると、流石に疲れてくるもので。 「はぁ…」 比較的人影の少ない校舎裏のベンチに座り込んだ。 日差しが丁度遮られるため、休憩にはもってこいの場所だ。 「眠い……」 そよそよと風が吹き込み、長い髪をさらっていく。 ぼんやりと空を見上げていたが、だんだんと瞼が重くなってくるのがわかった。 そのまま、心地よい眠りの海に沈もうとした。 けれども。 「わっ………!」
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