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「あ!みこちゃんきたー」
いち早く気づいた遙が、ブンブンと手を振って迎えてくれた。
「お待たせいたしました。ほら遙、座ってくださいな」
カップを配りつつ、双子の片割れに声をかけ、自らも席に着く。
「「いっただきまーす!」」
双子の元気な声を聞きながら、自らも小さく呟き、まずは紅茶を一口。
うん、美味しい。
そして、机の上の色とりどりのケーキをみる。
さて、どれを食べようか。
「んー……」
「尊、どうした?あぁ……どれで悩んでるんだ」
無意識に漏れていた声に気づいたのか、隣に座っていた誠が声をかけてくれた。
「チーズケーキと、ガトーショコラのどちらにしようかと。いけませんね、ついつい目移りしてしまいます」
少し子供っぽすぎたかと、恥ずかしく思いながら告げる。
すると、誠はチーズケーキを俺の前に、ガトーショコラを誠の前に置いた。
「なら、半分ずつにしよう。俺もこの2つは同じくらい好きだしな」
何お前イケメンか。
思わず真顔になるほどのイケメンっぷりを発揮しだした誠の顔を見上げる。
「いいんですか…?」
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