「あなたの笑顔が曇らぬように」

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「あぁ」 にこりと微笑み、ガトーショコラを半分にカットして俺の皿に乗せるまでが鮮やかすぎた。 何お前イケメンか。 「ありがとうございます」 こちらも崩れないよう注意しながら、ケーキを二等分し誠の皿に乗せる。 柔らかく微笑んで見せると、幼子にするように頭を撫でられた。 そのまま食べ始める誠に習い、一口頬張る。 うわ、とろける、うまっ。 「「おいしい?みこちゃん」」 「えぇ、とても」 問われた言葉に反射的に返すと、花が咲くように双子の顔の笑みが深まる。 「よかったね!」 「よかった!」 きゃっきゃと呟き合う双子によると、双子のクラスの子が持ってきてくれたらしい。 聞かされた某有名菓子店の名前に、なるほどおいしいわけだと頷いた。
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