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「そういえば〜」
それからしばらく時間が経って。
各々ティータイムを楽しんでいた時、不意に会計の日向が声を上げた。
「なになに?」
「どうしたの?」
双子が興味津々という風に日向に詰め寄る。
それを笑顔で押し返しながら、視線をこちらによこした。
「?」
なんだろうと、見つめ返すが、視線は合わない。
俺の顔ではなく、その後ろを見ている感じがする。
何かあるのかと振り返るも、特に変わったものは見受けられなかった。
「遙、奏。みこちゃんに渡すものあるっていってなかった?」
双子の方を向く際に、一瞬かち合った視線。
にこりと笑みを浮かべ日向が言った言葉に、そうだった!と双子が反応し、何やらごそごそとカバンを漁り始める。
「私に渡すもの、でしょうか」
一体なんなんだ。
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