「あなたの笑顔が曇らぬように」

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思わず勢いよく振り向くと、肩を丸めプルプル震えるメガネの生徒がいた。 「咲川先輩?どうなされましたか」 その一言で顔を上げた先輩の目が、何故だか血走っていた。 こわい。 「僕には無理だよ!絶対無理!そりゃあね、神崎様にも頼まれてたし、尊様が委員長なら安心かな〜って思ってた時期も確かにありましたよ!えぇ、確かに!でも、よく考えたら副委員長って第2に行かなきゃいけないよね。ということは尊様が常駐することによって、さらに増えたキラキラたちが集まるよね!無理だよね、僕死んじゃう!」 その口から一気に放たれたマシンガントークに俺や他の委員達はドン引きだ。 あんなに激しい口調なのに、どこまでも小声であることにも合わせてドン引いた。 図書愛が強い。 「というわけで、僕、立候補おります」
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