第3話

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ブーブーブー 《緊急事態発生。エンジンが生命ガスによって浸食されています》 突然の事態だった。恐らく脱出の際に微量のガスがどこかに付着しており見えない部分で増殖しながら浸食を行っていた。 「コントロールが効かない」 「レノ、苦しいわ」 「アイラ、しっかりしろ」 アイラの呼吸が激しくなりだした。恐らく酸素製造室の機能が低下してしまったんだ。 鳴り止まないアラームと横揺れが恐怖をあおった。 だがこんな所で死ぬわけには行かない。死んだ親父と約束したんだ。アイラを守って生き抜くんだと。 俺はアイラに酸素マスクを装着させ、緊急脱出ポットに乗り込むことにした。横揺れでおぼつかない脚で何とかドックまで行くが 「クソ‥ 既に浸食されている」 生命ガスが脱出ポットを浸食しており使えない‥ 俺は奥にある最後の脱出ポットにかけることにした。すると‥ 「やった。これは無事だ」 急いでアイラを簡易ベッドに寝かせ。キャンピングカー位のスペースの脱出ポットを起動させた。 「早く動け」
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