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第4話
ゴゴゴゴゴ
プシュー
「アイラ、無事着いたよ」
俺はアイラに肩を貸しながら地球へと降り立った。夜空は満天の星が輝いていたが辺りは暗く、人の気配が感じられなかった。
「おかしいな。ここはデータだと、人が最も多いとされている 「トウキョウ」 という場所のはずだが」
俺は誰かいないか必死に叫んだが誰も返事が無い、と言うか電気や建物、ゴミなど文明の跡が感じられなかった。
だがそればかりか、先程から俺は目眩と息苦しさに襲われた。
「まさか‥ 嘘だろう‥ 」
俺はポケットからライトを取り出して右手を見ると
「ゴホゴホ、手が黒くなっている‥ 」
俺は生命ガスに身体が浸食されてしまっていた。俺は全身に走る激痛に耐えながら足を引きずってアイラの元へ向かうと
「そんな‥ 」
アイラの身体はほとんどが黒く変色してしまい、既に虫の息だった。
「レノ‥ 何処? ここに居るの? 」
既に目が見えなくなってしまい震える手が俺の頬を優しく触った。
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