迷子の鶺鴒と蜻蛉は、微生物（プランクトン）に喰われる。

序章

　鳥籠の中で育てられた雛鳥と、

　虫籠の中で成長した幼虫は、

　弱々しくて早死にしてしまうのでしょうか？

　無限大に広がる外の世界で、何百、何千、何億万回と行われている生々しい交尾に強く憧れながらも、その幻影人と異形者は、その頑丈な檻の中でいつまでも小さく踞(うずくま)りながら、情けなくも過度な接触に怯えてる事しか出来ないんだ ――――……。