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「すごい良い香りがするな」
隣で製菓作業を見ていた稔麿が言った。
「ジャムができたら味見をしましょう!」
「うん。ジャムっていうのは何?」
「砂糖で煮詰めて、保存ができるようにした水菓子(果物)のことです。とっても美味しいんですよ」
「それは楽しみだ!」
スコーンが焼けたら、次はジャム作り。
ビワの皮をむいて、種を取り、適当に切る。
保存を目的とはしていないし、ビワは甘いので、砂糖は少なめの2~3割程度。
あとはじっくりと煮詰めて完成だ。
「稔磨さん!できましたよ」
紗恵はお皿にスコーンを置き、隣にジャムを添える。
「じゃあ味見をしようか」
「はい!真ん中を包丁で切って、このジャムをのせてください。エゲレスではそうやって食べるんです」
稔麿は言われた通りにして食べた。
「これは美味い!これなら桂先生も喜ぶと思うよ」
「ありがとうございます。じゃあ明日のお菓子はこれで決定ですね!」
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