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暑さも増して夏真っ盛りの8月の金曜日、この日は晴天でいつもより星が輝いているように僕の目には映った。
僕がいつもの行きつけのキャバクラに顔を出して亜衣さんを指名すると亜衣さんは席に着くなり、
「大変大変…
噂の女性がこの店に入店したのよ!」
と驚いたように僕に話したけれど、僕が何のことかわからずきょとんとしていると、
「この前話したでしょう!
都市伝説の女性!」
と聞いて僕は3ヶ月前に亜衣さんから聞いた話を思い出して、
「あぁ、あの話…」
と納得した口調で答えた。
「悠宇さんは常連さんだから、あとでその女性がヘルプで悠宇さんの席に着くように、ボーイに話しておくね!」
と亜衣さんが僕に気を使って話をしてくれた。
少しすると亜衣さんは別の席で指名しているお客に呼ばれて僕の席を立つことになり、別のキャストがヘルプで僕の席に着いた。
「千夜(ちや)と申します。
よろしくお願いします。」
僕に笑顔で話しかけてくれた千夜さんは、少し背が高くスレンダーで、セミロングのストレートの黒髪、顔立ちはかわいい系ではなくてとても美しい顔立ちの美人系といった感じだった。
僕が思わず千夜さんに見とれていると、
「お客様のお名前、お伺いしてもよろしいですか?」
と千夜さんに聞かれて僕は慌てて、
「悠宇です。
よろしくお願いします。」
と答えた。
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